イタリアのトゥーリング・スーパーレッジェーラ社が6日、スイスで開幕するジュネーブモーターショー12でワールドプレミアするコンセプトカー、『ディスコヴォランテ2012』。その姿が、ひと足早く公開された。
カロッツェリア・トゥーリングは1926年、イタリア・ミラノに設立された老舗コーチビルダー。特許技術の鋼管フレームを使った軽量ボディ構造は、「スーパーレッジェーラ」と呼ばれ、アルファロメオ『8C 2900Bミッレミリアロードスター』(1938年)、BMW『328』(1936年)、フェラーリ『166』(1948年)、アストンマーチン『DB4』(1958年)などの名車を生み出してきた。
しかし、1966年末に経営破たん。2006年にマラッツィ社が「トゥーリング・スーパーレッジェーラ」の商標権を取得し、トゥーリング・スーパーレッジェーラ社として再出発した。現在ミラノを拠点に、自動車メーカーと協力しながら、デザインエンジニアリングなどを手がけている。
ジュネーブモーターショー12で披露されるコンセプトカーが、ディスコヴォランテ2012。1952年に発表されたアルファロメオの名車、『C52ディスコヴォランテ』へのオマージュだ。
車名のディスコヴォランテとは、「空飛ぶ円盤」を指す。今回、公表されたディスコヴォランテ2012は、オリジナルのイメージを忠実に反映した円盤状デザインが目を引く。ボディには、カーボンファイバーやアルミなど軽量素材が使われた。
またシャシーは、アルファロメオが2006年10月のパリモーターショー06で発表した『8Cコンペティツィオーネ』がベース。4.7リットルV型8気筒ガソリンエンジンは、最大出力450ps/7000rpm、最大トルク47.9kgm/4750rpmを発生する。
トゥーリング・スーパーレッジェーラ社は近い将来、このディスコヴォランテ2012を少量生産する計画だ。