近く実施される総選挙をにらんで与党連合・国民戦線(BN)の候補者調整を行っているナジブ・ラザク総裁(首相)は、ベテラン議員を大幅に外して全選挙区の40%で新人候補を擁立する方針だ。英字紙「ザ・スター」が報じた。
情報筋の話によると、全ての議員を入れ替えるわけではないが、政治改革プログラムの一環として新人を多数擁立するという。BNは現在141人の下院議員がいるが、うち75人が当選3回以上のベテランで占められている。
ラフィダ・アジズ元通産相、アズミ・カリド元天然資源環境相、ラジ・シェイク・アハマド元内務相、オン・カチン元住宅地方自治相らが候補者リストから外れることが濃厚。すでにラフィダ氏とアズミ氏はナジブ首相に対して出馬しない意向を伝えたという。またアブドラ・バダウィ前首相、サイド・ハミド公共陸運委員会(SPAD)委員長も辞退する意向を示しているとされる。しかし適任の後継者がいないなどの理由から、ナジブ首相がすべての辞退の申し出をを受け入れるかどうかは微妙な情勢だ。
「ザ・スター」によると、BNの多くの新人候補者は45歳以下となり、青年部や婦人部から選抜される見通し。中でもBNが政権奪回を目指すセランゴール州では、州首相候補者まで新人になる可能性があるという。