国土交通省は、ハネウェル製航空機用救命無線機(ELT)に対する耐空性改善通報の発行するとともに、国内の航空会社による自主的な点検が完了したと発表した。
7月12日に発生したエチオピア航空のボーイング787型機の事故を受け、国交省では、787型機に搭載されたハネウェル製のELTの点検、または取卸しを指示。
同時に、787型機以外の航空機に搭載されたハネウェル製固定型ELTに関しても、米国連邦航空局(FAA)や欧州航空安全庁(EASA)とともに、ELTの設計製造国政府であるカナダ航空当局(TCCA)と対応策について調整をしてきた。
今回、TCCAが、ハネウェル製固定型ELTを搭載した航空機に対し点検を指示する耐空性改善命令(AD)を8月15日(カナダ時間)付けで発行したことから、国土交通省としても、国内の運航事業者に対し、同じ内容の耐空性改善通報(TCD)を発行した。
国内の今回のTCD対象機数は、B737が1機、B747-400が4機、B767系が21機、B777系が13機、B787系が30機(うち8機はELT取卸し)、A320が13機。
ただ、国内の運行事業者では、既にこれらELTに対する自主的な点検を完了しており、安全性を確保しているとしている。