JR東日本は4月14日、JR渋谷駅(東京都渋谷区)改良工事の準備工事に着手すると発表した。2015年度の本体工事着手を目指し、詳細な検討を進めていく。
現在のJR渋谷駅構内は、4本の線路と3面のホームが設置されている。このうち西側の2線が山手線で、外回り・内回りに各1面のホームを配置。埼京線電車や湘南新宿ラインなどが走行する東側2線の山手貨物線は、山手線ホームの恵比寿方に島式ホーム1面を配置しており、山手線ホーム方面と埼京線ホームは長い連絡通路で結ばれている。
改良工事では、二つある山手線ホームを島式ホーム1面に集約。また、2013年3月の地下化によって解体工事が進む東京急行電鉄(東急)東横線の旧・渋谷駅や東急百貨店のスペースを一部活用して埼京線ホームを原宿方に移設し、山手線ホームと埼京線ホームを並べて配置する。このほか、東西を横断する自由通路の整備やコンコースの拡大なども行い、乗換利便性の向上を図る。
今回、関係者間での調整ができたとから、準備工事に着手することになった。この工事では、作業ヤードの整備や埼京線連絡通路の改修工事、線路の仮受け工事などを実施。国土交通省関東地方整備局の国道246号拡幅事業との共同事業として行うとともに、東西自由通路の整備を渋谷駅街区土地区画整理事業と一体で進める。
JR東日本は準備工事と並行して詳細な検討を進め、2015年度の本体工事着手を目指す方針。同社は「引き続き、関係者との調整を図り、工事期間中の列車運行の変更やお客さま動線の変更等を含め、安全性や利便性を考慮した施工方法の検討を深めてまいります」としている。