【テクトム 燃費マネージャー FCM-NX1】シンプル&使いやすさを極めたOBDドライブモニターの最新機

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テクトム 燃費マネージャー FCM-NX1
テクトム 燃費マネージャー FCM-NX1 全 11 枚 拡大写真

テクトムの「燃費マネージャー」は、車両の診断コネクタ(OBD:On-Board Diagnostics)に接続してダッシュボードに設置したディスプレイに回転数や速度、アクセル開度や水温、バッテリー電圧などのステータスをリアルタイムに見ることができるデジタル表示計だ。

2002年に発売された初代モデル「FCM-2000」は、さまざまなバリエーションモデル展開やマイナーチェンジがおこなわれ、足かけ12年にわたり販売が付けられた。カーエレ製品としては異例とも言えるロングセラー商品だ。

このFCM-2000の後継として、2013年に登場した燃費マネージャーの新型モデルが「FCM-NX1」だ。何度かのファームウェアバージョンアップがおこなわれ、最新版のVer.1.16/1.17ではスバルのアイサイト(Ver.3)の車間距離表示に対応したり、ホンダ・ヴェゼルハイブリッドにも対応するなどのアップデートがなされた。また本機は12Vだけでなく24Vにも対応している。国産メーカーの主要車種に対応するが、個々の車種名などについてはテクトムの公式Webに掲載されているのでご確認いただきたい。

今回は前後編の2回に分け、前編では商品のアウトラインと特徴を、後編では実際に使ってみての使用感を中心にレポートしたい。

◆初代より一回り小型化、有機EL採用で視認性大幅向上

まずは外観からチェックしよう。初代のFCM-2000の本体は幅130mm・高さ55mmという筐体サイズで、パッケージを開けてみると“思ったより大きい”というのが正直な印象だったが、FCM-NX1はそれよりもよりも一回り以上小さい幅96mm × 高さ42mm × 奥行25mm(突起部、コード除く)で、ダッシュボードの上に置いても視界の妨げになることはない。コードを含む重量は160gだ。動作保証温度はマイナス10度から70度と車載スペックを満たしている。今回の取材も8月上旬の炎天下の中でのロケだったが、当然ながら動作には問題はなかった。

筐体色はFCM-2000のグレーからブラックに変更された。ディスプレイには、解像度を高めた有機ELを採用。黒背景と白の文字表示の組み合わせ(表示色の反転も可能)により視認性を大幅に高めているだけでなく、照度センサーを内蔵し、周囲の明るさに応じて輝度を自動調整させることもできる。明るいディスプレイをダッシュボード上に置くと、フロントガラスへの映り込みが気になるところだが、これは設置の際に本体の仰角を付けすぎないように(上向きにしないように)工夫すればよい。液晶と異なり、応答速度が速く外気温による表示変化もないため、信頼性も向上しているはずだ。

FCM-2000は発売当初はODBが完全に標準化される以前の商品だったため、メーカー毎に異なっていた車両側の端子に合わせケーブルと本体は分離されていたが、FCM-NX1では一体化している。 また側面にはUSBスロットを設けてあり、USBメモリなどを使ったファームウエアのバージョンアップにも対応している。

◆表示項目は多彩、EV/HV対応に加えて車間距離の表示も可能に

ディスプレイはいまの超高解像度なスマートフォンやタブレットを比べると、本機の画面表示はドットが粗く非常にシンプルだが、表示可能な項目は多岐に渡る。従来の燃費マネージャーにあった瞬間燃費(km/L)、平均燃費(km/L)、燃料流量(cc/min・ml/min)、アクセル開度(%)、エンジン回転数(rpm)、エンジン水温(度)、車速(km/h)、12Vバッテリー電圧(V)などに加えて、電気自動車/ハイブリッド車対応として瞬間電費(km/kWh)、消費電力(kW)、平均電費(km/kWh)、SOC(State of Charge:バッテリー残量)(%)、積算電力 (kWh)などの表示が可能となっている。

また、ガソリン価格を予め設定しておくことで料金(円)の表示や、一部ACC(Adaptive Cruise Control:アダプティブクルーズコントロール)や衝突軽減ブレーキのセンサーで測定される前方車両との車間距離(m)の表示にも対応している。カタカナ表記による4段、漢字表記になる3段/2段と文字の大きさは調整可能で、回転数など一部項目はグラフ表示にも対応しており、視認性が最重要視されるこの手のオンボードコンピュータとしては十分なディスプレイクオリティと言える。

また本機は一部の項目についてアラーム機能を備えている。回転数や速度、水温、積算燃料、車間距離でこの機能が利用可能で、たとえば車速が110km/h以上になるとアラームが鳴るというようなことが設定できる。

つづく後編では実際の使用感をお伝えしたい。

《山谷克明》

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