「北海道の鉄道の日」制定実行委員会は、11月28日を「北海道鉄道の日」とすることを提唱する記念として、11月7・8日の2日間、小樽市内で北海道内各地のトロッコを運行する。
「全道のトロッコ小樽に大集合」と題したこのイベントは、美深町で運行している「トロッコ王国美深」、新得町で運行している「狩勝高原エコトロッコ鉄道」、上士幌町で運行している「ひがし大雪高原鉄道」「森のトロッコ鉄道エコレール」、小樽市の「北海道鉄道文化保存会」のトロッコが一堂に会するもの。小樽市内の南小樽~手宮間2.8kmを結んでいた、旧国鉄の手宮線跡地を走る。
運行区間は中央通り踏切~錦町踏切間で、小樽運河へ通じる臨海線通りを境に、東側(小樽駅寄り)の400mをAコースとして「トロッコ王国美深」「東大雪高原鉄道」のトロッコを運行。西側(手宮寄り)の300mはBコースとして「狩勝高原エコトロッコ鉄道」「北海道鉄道文化保存会」のトロッコを運行する。「森のトロッコ鉄道エコレール」は、2本のレール幅(軌間)が手宮線の1067mmより狭いため、Aコースの東端に併設する100mの区間(Cコース)で運行する。
2日間とも10時から運行を開始し、7日は16時まで、8日は15時30分までの運行となる。小学生以上500円の乗車料金で、全てのトロッコに乗車することができる。
「北海道鉄道の日」は、今年で135周年を迎えた北海道の鉄道の歴史を振り返りつつ、地域の再生や活性化を図るため、北海道内各地の鉄道遺産の保存やそれを活用したイベントを行っている17団体が提唱したもので、小樽市に事務局の「北海道鉄道の日」制定委員会が設けられている。
手宮線は1880年、北海道初の本格的な鉄道として開業した官営幌内鉄道の一部で、1906年に国有化。後に貨物専用の路線となり、1985年に廃止された。ほぼ全線に渡って線路が残されており、一部の区間は線路脇に散策路が整備されている。