富士急行2000系、来年2月で引退…旧国鉄の急行形直流電車が消滅へ

鉄道 企業動向
富士急行の『フジサン特急』で運用されている2000系。最後の編成が来年2月で引退する。
富士急行の『フジサン特急』で運用されている2000系。最後の編成が来年2月で引退する。 全 6 枚 拡大写真

富士急行は12月9日、大月(山梨県大月市)~河口湖(富士河口湖町)間26.6kmの富士急行線で運用している車両のうち、2000系電車の運行を2016年2月7日限りで終了すると発表した。

2000系は、富士急行線の『フジサン特急』で運用されている電車。旧国鉄が直流電気方式の165系急行形電車6両(3両編成2本)を、展望室付きの団体・臨時列車用電車「パノラマエクスプレスアルプス」に改造し、1987年3月から運用を開始した。翌4月には分割民営化に伴いJR東日本が同車を引き継いだが、2001年には富士急行が6両全車を譲り受けて再改造し、形式名も2000系に変更。翌2002年から『フジサン特急』として運行を開始した。

しかし、車両の老朽化に伴い3両編成1本(2002号編成)が2014年に引退し、小田急電鉄から譲り受けた20000形電車「RSE」を改造した8000系電車に置き換えられた。残る3両編成1本(2001号編成)も今回、JR東海から購入した371系特急形電車に置き換えられる形で引退することが決まった。

165系はJR各社では既に引退しており、JR以外の鉄道会社に譲渡された165系も、富士急行の2000系だけになっていた。今回の2001号編成の引退に伴い、旧国鉄の急行形電車の代表的な存在だった165系は完全に消滅することになる。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  2. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  3. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス、ベネチア国際映画祭の公式車両に…『ES』新型のEVがレッドカーペットに登場へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る