「3ない運動」撤回の群馬県、高校生の免許取得希望者増える

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「規制」から「取得教育」へ、高校生の交通安全教育を大転換した群馬県
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群馬県の高校生の在学中の運転免許取得者が増えている。

県立高校全日制の高校生を対象とした調査で11月1日現在、原付免許取得者は88人と前年同時期より14人増えた。また、普通免許についても同日調査で1113人が自動車教習を開始していた。前年同時期より345人増えている。さらに、すでに2人が普通免許を取得した。

「就職や進学など進路決定の時期を迎え運転免許を取得する生徒の増加が見込まれることから、関係団体の協力を得てより実践的な交通安全教育に取り組んでいきたい」と、吉野勉教育長は前向きな姿勢を示した。

群馬県は、昨年度まで「3ない運動」(免許をとらせない、買わない、乗らない)を展開して高校生の二輪車の運転免許取得を一部の提供除外を除いて禁じていた。この規制は四輪車免許の取得にも及び、卒業後社会人となる生徒でも在学中に運転免許を取ることができなかった。

その一方で群馬県は約20年間にわたって、免許取得1年以内の初心運転者の事故率が全国ワーストを続け、交通安全教育のあり方が課題となっていた。群馬県議会は交通安全対策特別委員会を設置し、高校在学中の交通安全教育について議論。昨年12月に交通安全条例を制定し、群馬県、教育委員会と共に「3ない運動」を撤回。免許を規制する生徒指導から免許取得を前提とした交通安全教育へと大きく方針を転換した。

教育委員会は生徒から希望があった場合には、保護者に事情や意思を確認の上、制限しない取り組み方針を県内すべての高校に周知している。

南波和憲前交通安全対策特別委員長は3日の本会議で、教育関係者の姿勢をを評価、こう激励した。

「初年度としてはなかなかいい成績。教習を開始できる期間を早くし、高校生がまじめに交通法規を学ぶいい機会なので、ぜひ今後も取り組みをお願いしたい」。

《中島みなみ》

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