ホームドア設置「前倒しは難しい」...東京メトロ

鉄道 企業動向
ベビーカー事故を受け赤白2色の「注意喚起シート」が貼られたホーム(資料画像)
ベビーカー事故を受け赤白2色の「注意喚起シート」が貼られたホーム(資料画像) 全 1 枚 拡大写真

東京メトロ銀座線青山一丁目駅で起きた視覚障害者の転落事故後、安全性向上のための検討会が国土交通省で、26日に開催される。

石井啓一国交相は、安全対策の切り札であるホームドア設置の前倒しを目指すが、事故発生前からホームドア設置の計画を公表する東京メトロは、その計画に変更はないと語る。

「ホームドアは、2018年度中にすべてを設置する予定。開始は18年度からで、その中でなるべく早くとは考えるが、開始時期を前倒しすることは難しい。青山一丁目駅にいつ頃ホームドアが設置できるかはわからない」(東京メトロ広報部)

銀座線の建設は1925年に始まり設備が古く、ホームドア設置にホームの補強が必要なこと。柱やホーム上の設備のためにホームの幅が著しく狭いことなどを解決するための時間が必要というのが、その理由だ。

ただ、同じ東京メトロで4月に起きた九段下駅のベビーカー引きずり事故では、ホームドアができるまでの間、混雑時だけホームに立つ駅務員の仕事を補うホーム警備員を、事故の翌日から増員した。今回の青山一丁目駅での死亡事故はその増員後に起きたものだが、今回の同駅の事故後には、特に増員はない。

同社は「視覚障害者には声掛けをすることを以前からやっていたが、事故防止のために、さらに周知徹底していく」と、語るのみ。柱にさえぎられて途切れている点字ブロックの設置についても「バリアフリー整備ガイドラインに基づき設置しているので変更する予定はない」と回答するに留めた。

安全性向上のための検討会を主催する国交省鉄道局技術企画課は「制約があることは理解するが、ホームの安全を保つことは鉄道会社の責務」と、同社の対策を期待する。検討会での東京メトロの発言が注目される。

《中島みなみ》

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