京阪ホールディングスと京阪電気鉄道の2社は9月1日、京阪電鉄が導入を目指している座席指定の特急車両の名称を「プレミアムカー」に決めたと発表した。2017年上期の導入を目指す。
京阪は2015年9月、座席指定の特別車両を導入すると発表。淀屋橋(大阪市中央区)~出町柳(京都市左京区)間の速達列車「京阪特急」で使用している8000系電車(8両編成)の6号車を、「(仮称)京阪特急プレミアムカー」に改造するとしていた。
前回は「プレミアムカー」の内装イメージを発表していたが、今回は車体外観のイメージも公表。「京阪特急の伝統」である赤をベースとし、金色をドア周辺に配している。ドア数は京阪初となる片側1カ所とし、デッキ部と客室を仕切ることで「プライベート感溢れる落ち着いた車内空間」を演出するという。
内装デザインは前回の発表とほぼ同じ。漆黒・生成りの2色をベースとしつつ、金色をアクセントカラーとして用いる。座席やガラス仕切り柄は「霞」、内壁やドアは「霧の山稜」、通路は「水面の月明かり」、カーペットは「枯山水」をイメージしたデザインにする。
座席は横1列に3席(1+2席)配置。幅は今より30mm広い460mm、背もたれの高さは今より130mm高い770mmにする。座席間隔(シートピッチ)も現在より100mm広い1020mmとし、リクライニング角度は最大20度になる。一部の席を除いて大型テーブルを設け、全ての席の肘掛け部にコンセントを設置する。また、「プレミアムカー」のエンブレムをあしらったヘッドレストとヘッドカバーを設け、足元にはフットライトを設置。微粒子イオン発生器も設置するという。
「プレミアムカー」は2017年上期の導入を予定。これに伴い8000系電車の改造工事が行われるため、9月24日から8000系の一部を7両編成に変更するほか、一部の列車の使用車両や発着番線を変更する。ダイヤの変更は行わない。
また、「プレミアムカー」の試作モデルが現在製作中で、今秋開催予定のイベント「ファミリーレールフェア」で展示される予定だ。