三菱化学と宇部興産は、両社の中国におけるリチウムイオン電池用電解液事業で提携することで合意したと発表した。
リチウムイオン電池は、ハイブリッド自動車(HV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)など、環境対応型自動車向け用途で大きな成長が期待されており、実需が立ち上がりつつある。
特に中国では政府の補助金による促進政策もあり、車載用リチウムイオン電池の市場が急速に拡大している。電解液を含む電池材料も需要が急伸する一方で、新興メーカーの台頭もあり競争が激化している。
三菱化学と宇部興産は、知的財産を含む技術資源の相互利用や生産技術の融合などによって、技術力とコスト競争力を強化することで、競争力ある電解液を供給していくことを目的に、中国における両社の電解液事業を折半出資の合弁で運営することで合意した。
三菱化学と宇部興産は、中国と関係各国の競争法当局の許認可取得に向けた手続きを進め、中国における両社の電解液事業を2017年4月を目処に合弁形態での運営体制に移行する予定。運営体制の詳細は両社で協議する。
両社は、中国に続いて他の国や地域における生産・開発を含む包括的な事業提携の可能性も検討する。