広島のいまを一望できる新舞台「おりづるタワー」から見えた人・街・底力

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おりづるタワー13階の屋上展望台
おりづるタワー13階の屋上展望台 全 16 枚 拡大写真

ことし9月にグランドオープンした「おりづるタワー」。原爆ドームのとなりに建てられた“広島の新名所”からは、これまでとは違った街の表情と、被爆から復興を遂げたこの地の“底力”が一望できた。11月のメディア公開時の写真14枚とともに見ていこう。

おりづるタワーは、広島電鉄「原爆ドーム前」電停の脇に立つ、地上14階・地下2階(高さ51.5m)のビル。1階が物産館・カフェ、3~11階がオフィス、12階が「おりづる広場」、13階が屋上展望台「ひろしまの丘」で構成されている。ハイライトは、柱や床にヒノキ材、天井にスギ材をふんだんに使った屋上展望台。「広島のいまを一望できる唯一の舞台」といわれている。

その屋上展望台からは、足元に延びる相生通り・相生橋と、そこを行き来する広電の電車や行き交う人々の姿が見下ろせるほか、一直線に結ばれた原爆ドーム(当時は広島県物産陳列館)、平和の灯、原爆死没者慰霊碑が見渡せる。

いま穏やかに流れる太田川と元安川。そこに架けられたT字型の相生橋は、B-29「エノラ・ゲイ」が広島への原爆投下を目的に飛来したときの投下目標点とされたが、実際はこの広島県物産陳列館から200m東にある現・島外科内科の600m上空で爆発した。

この屋上展望台は、ガラスではなくメッシュ状の網が張られ、街をなでる風を肌で感じ、電車の足音、クラクションが聞こえてくる。街の写真を撮りたい人は、ガラスで囲まれた12階の「おりづる広場」へ。ここでは、全身を使って大画面上で鶴を折れる“エア折り鶴”コーナーや、1945年の被爆時から現在までの街の遷り変りと復興が感じられるコンテンツ「時 moments」もある。

また、12階や13階からは、広島グリーンアリーナや広島城、広島バスセンターを出入りする高速バス・路線バスの列も見え、城好き・バス好きが唸る一枚も切り取れる。遠くには、広島湾に浮かぶ似島の安芸小富士、宮島の弥山、武田山も見える。

このおりづるタワーを所有するのは、広島を拠点とする自動車ディーラー、広島マツダ。同ビルのスロープには、同社代表取締役会長の松田哲也CEOが7月のプレオープン時に記した「私たちの願い」と題したメッセージがあった。

「私たち広島マツダは、1933年、当時原爆ドーム一体に位置した猿楽町で創業。しかし、1945年の原子爆弾の投下によって、全社員を失い、社屋も倒壊。その後、草木も生えないと言われた廃墟から、広島の復興と共に、今日まで成長してきました。この地でしか伝えられない『哀しみ』があり、この地でしか感じられない『希望』がある。おりづるタワーは、試練を乗り越えてきた『人の強さ』を、何より『優しさあふれる未来』を、ひとり一人の瞳に描いてほしい。これが、広島で育ち、広島に育ててもらった、私たちの願いです。同じ想いを持つたくさんの仲間と、積み上げて誕生したこの空間。ひとりでも多くの人に。おりづると共に。空を翔け 時を超え 心に届け」

《レスポンス編集部》

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