自転車と列車の衝突事故を誘発した少年、起訴内容の一部を否認

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昨年3月、兵庫県尼崎市内でバイクを走らせながら、併走する16歳の男子高校生が乗った自転車を足で押し、踏切で列車と衝突して死亡させる事故を誘発させたして、傷害致死罪に問われている17歳の少年に対する裁判員裁判の初公判が11月28日、神戸地裁で開かれた。被告の少年は起訴内容の一部を否認している。

問題の事故は2015年3月28日の午後5時ごろ発生している。尼崎市南清水付近にあるJR福知山線の踏切で、警報機や遮断機が作動している踏切に16歳の男子高校生が乗った自転車が進入。直後に通過した快速列車と衝突し、高校生は死亡した。

高校生が乗る自転車と併走していたバイクがあり、このバイクを無免許で運転していた17歳の少年が自転車のサドルを足で押しながら走行していたことが後に判明。バイクは約50km/hまで加速しており、自転車もこれに近い速度で走行していたためにブレーキ能力が追いつかず、事故に至っていたこともわかった。神戸地検尼崎支部は傷害致死の非行事実で家裁に送致。家裁は今年1月に逆送(検察官送致)し、同支部が傷害致死と道路交通法違反(無免許運転)の罪で起訴していた。

11月28日に神戸地裁で開かれた初公判で、被告の少年は「傷つけるような意図はなかった」として、傷害罪の成立を否認。弁護側も「痛ましい結果となったが、押される行為には被害者の承諾があった」として、家裁に差し戻すことを主張した。

これに対して検察側は冒頭陳述において「被害者は何度も "怖い" と繰り返していたが、被告少年はそれに構わず無言で押し続け、止めようとはしなかった」と指摘。「スピードも相当なものとなり、押される行為とそれに伴う危険性や結果を被害者は承諾していない」と主張。成人と同様の処罰を求めている。

《石田真一》

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