歴代モデルが所狭しと並んでいる『ハーレーダビッドソン・ミュージアム』(米国ミルウォーキー)は、バイクファンなら一度は足を運んでみたいところ。
マニア垂涎の超人気モデルを目の当たりにできるのはもちろん、1940年代の軍用モデルや、現代のハーレーのイメージとはかけ離れている甲高い排気音を奏でながら走る2ストロークエンジン搭載車、65ccのミニバイク、スノーモビルやゴルフ場用のカートなど一風変わったものもあるから面白い。
また、1969年にアメリカで公開され、日本でも翌年に封切られ大ヒットした映画『イージー☆ライダー』にカスタムハーレーが登場するなど、銀幕のなかでも存在感を放ってきたことも館内の展示を見ているとよくわかる。90年代の『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』や『ターミネーター2』なども、ハーレー乗りの間では有名な映画だ。
ロックスターや映画俳優なども愛車にしてきた歴史があり、公式会報誌『ジ・エンスージアスト』では華やかな有名人がたびたび表紙を飾っている。エルビス・プレスリーもそのうちのひとり。
また、早くから自社製のアパレル製品を販売してきたことも展示からわかる。1912年にパーツ&アクセサリー部門が独立し、1920年にはレザー製のライダースジャケットをリリース。バイク乗りたちのファッションにも影響を与えてきた。
ハーレーダビッドソンはオートバイを単なる工業製品ではなく、ライフスタイルとして提案している。それは今に始まったことではないことが、ミュージアム来訪で改めてよくわかった。