国交相、「改良すべき踏切」新たに529カ所指定…法改正で改良促進

鉄道 行政
国交相は新たに500カ所以上の踏切を「改良すべき踏切」に指定した。写真は今回指定された品川第1踏切(京急本線品川~北品川間)。
国交相は新たに500カ所以上の踏切を「改良すべき踏切」に指定した。写真は今回指定された品川第1踏切(京急本線品川~北品川間)。 全 3 枚 拡大写真

国土交通大臣はこのほど、改正踏切道改良促進法に基づき、新たに529カ所の踏切を「改良すべき踏切道」に指定した。国土交通省の道路・都市・鉄道3局が1月27日発表した。

踏切道改良促進法は、鉄道と道路が交差している踏切を改良し、交通事故の防止や交通の円滑化を目指す法律。2016年3月に同法を改正する法律が公布され、同年4月に施行された。

国土交通省のこれまでの発表によると、踏切道改良促進法の施行(1961年)により、遮断機のない踏切が大幅に減少。踏切自体も立体化により大幅に減少した。それでも踏切事故は1日1件のペースで発生しており、4日に1人のペースで死亡事故が発生しているという。また、長時間に渡って道路交通が遮断される、いわゆる「開かずの踏切」も全国に約600カ所存在している。

踏切道改良促進法の改正前は「鉄道事業者と道路管理者が改良の方法について合意した踏切道でなければ、『改良すべき踏切道』として指定できないのが実態」だった。改良の方法も限られており、「多様な対策を取り込みづらい」といった課題を抱えていた。

2016年4月の改正では、「改良すべき踏切道」の指定期限を5年間延長。課題を抱える踏切は、鉄道事業者と道路管理者が改良方法で合意できていなくても国交相が指定し、期限を定めた対策を促進できるようにした。改良策としては、従来からの対策に加え、当面の対策として踏切道のカラー舗装や、周辺対策として駅周辺の駐輪場整備などによる踏切交通量の軽減策なども盛り込んだ。

国交相は2016年4月の改正法施行後、第1弾として17都道府県58カ所の踏切を「改良すべき踏切道」に指定したが、第2弾となる今回は「改正法に基づく本格的な指定」とし、42都道府県529カ所の踏切を指定した。

第1弾と第2弾をあわせた都道府県別の指定数は東京都(85カ所)が最も多く、これに愛知県(69カ所)、神奈川県(55カ所)、兵庫県(52カ所)、埼玉県(45カ所)が続く。国交省3局は「指定踏切道の対策促進を図るとともに、残る課題のある踏切等について、順次、指定に向けた検討を行って参ります」としている。

《草町義和》

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