日本マリン事業協会の柳弘之会長(ヤマハ発動機社長)は2月6日、「ジャパンインターナショナルボートショー2017」の記者会見で、日本のマリン市場の動向について「総需要は順調で、特に30フィート以上の大型ボートが1.2倍と大きく伸張した」と述べた。
2016年の国内市場規模はモーターボート、水上オートバイ(PWC)、船外機の出荷金額ベースで約246億円で、対前年比120%となり、リーマンショック前レベルに回復したという。そのうち、モーターボートは25%増で、10m以上の大型艇が牽引した。
欧米も状況は似ており、「特に30フィート以上のボートは非常に堅調で、世界の景気は割と順調ではないか」と柳会長は話す。そのため、輸出も好調のようだ。
ただ、国内でマリンレジャーを楽しむ人口は減っており、10年前の半分になっている。そのため、日本マリン事業協会では昨年、新10年ビジョンを策定。2026年までにマリンレジャー人口と新規免許取得者数を倍増する目標を打ち出した。
「いろいろな手段を通じた活動を展開して、目標を達成したいと考えている」とは柳会長の弁だが、マリンイベントに関する情報発信を積極的に進めるのをはじめ、クルーザーの試乗会やPWCの体験会をなど全国のマリーナと連携した活動にも力を入れていく方針だ。とにかくマリンレジャーを気軽に楽しんでもらえる機会を増やそうというわけだ。
3月2日からパシフィコ横浜で開催される「ジャパンインターナショナルボートショー2017」でも、そういった仕掛けがいろいろあるそうで、柳会長はマリン産業活性化のために多くの来場者を期待していた。