西武鉄道は3月14日、マレーシア鉄道公社(KTMB)と「姉妹鉄道協定」を締結すると発表した。マレーシアの首都・クアラルンプールで調印式を行う。
西武鉄道が海外鉄道事業者と姉妹鉄道協定を結ぶのは、2015年3月の台湾鉄路管理局に続き2件目。発表によると、西武鉄道は「多様な文化的背景を持つ方が訪日される昨今の現状から、ムスリムへのプロモーション強化の布石を打つ必要性」があるとし、マレーシアを重要な地域と位置付けた。KTMBとの協定締結により「事業の発展・地域社会への貢献が相互に実現できる」という。
調印式はクアラルンプールのKTMB本社内で行われる予定。これに伴い西武鉄道は3月20日から、両者の名称や代表的な観光地をPRする看板を池袋・所沢両駅に設置する。KTMBもクアラルンプール市内のKLセントラル駅など主な駅のデジタルメディアを使ってPRする。
KTMBは、マレーシアのマレー半島を縦断する鉄道路線(マレー鉄道)を運営。1992年、マレーシア国鉄の事業を引き継ぐ政府系企業として設立された。日本で引退した寝台客車などをJR西日本とJR九州から譲り受け、一時はトゥンパ~JBセントラル(ジョホール・バル)間を結ぶ夜行列車『マラヤン・タイガー・トレイン』で運用していた。