ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセスは3月30日、熱可塑性コンポジットシートが新型メルセデスベンツ『Sクラスカブリオレ』に純正採用された、と発表した。
ランクセスは、世界25カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカー。2016年の総売上は77億ユーロ。全世界の従業員数は約1万6700人で、世界54の拠点を展開する。主な事業は、特殊化学品やプラスチックの開発、製造およびマーケティング。
同社が開発したのが、連続繊維で強化された半仕上げの熱可塑性コンポジットシート。これにより、大型構造部品が薄肉デザインとなり、軽量化を実現するだけでなく、複数の機能も統合することを可能にした。
純正採用された新型メルセデスベンツ『Sクラスカブリオレ』では、わずか1ミリの厚さの新しいモジュールラックを使用。多くのコントローラを、このコンポーネントに内蔵することを可能にしている。
ランクセスのユリアン・ハスペル氏は、「これまで使用されていたアルミニウムと比較すると、コンポーネントは約50%軽量化。この低重量と統合された機能によって、組み立てが容易となり、一層のコスト効果につながった」と述べている。