【D1GP 最終戦】小橋正典が最年少チャンピオンに…最終戦で5勝目、有終の美

D1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFT
D1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFT全 54 枚

1月30、31日に2020年シーズンの最終ラウンドとして、茨城県の筑波サーキットで開催されたTSUKUBA DRIFT。30日の第7戦、31日の第8戦は、シーズン閉幕にふさわしい、激しい戦いが繰り広げられた。

筑波ドリフトの1番の見所はタイトル争いだ。第6戦終了時のドライバーズランキングでは、124ポイントで小橋正典選手が首位に立ち、2位に藤野秀之選手、3位に横井昌志選手が続いている。2位の藤野選手には32ポイント差がついており、小橋選手が王座に王手をかけるなか大逆転劇はあったのか…2020年シーズンを締めくくる、筑波ドリフトの戦いを振り返る。

単走で100点を獲得した中村直樹選手が、単走の勢いそのままにビタビタの追走で優勝

D1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFTD1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFT小橋選手、藤野選手、横井選手の単走に注目が集まる中、まずはBグループで藤野選手が登場。97.9点を記録して暫定3位に。次にCグループで横井選手が走行し99.3点を出して暫定トップに。つづいてDグループで小橋選手が登場99.4点を出して暫定トップに躍り出た。小橋選手の単走優勝に期待が高まる中、同じくDグループで走行した中村直樹選手が100点の走りで大逆転。見事に単走優勝を果たした。

追走トーナメントではクラッシュが続出する大荒れの展開に。ベスト8では小橋選手、横井選手が順調に勝ち上がる中、藤野選手が先行中に後追いの車輌と絡んでクラッシュ。勝ち上がりはしたものの、藤野選手のマシンは修復が間に合わず脱落となってしまった。

この後も両選手は順当に勝ち上がり、準決勝でいよいよ直接対決が実現した。1本目は小橋選手が先行でいい走りをみせるが、横井選手もきっちりアドバンテージをとり7ポイントのリード。2本目は横井選手の先行でスタート、第2ヘアピンで小橋選手が横井選手に接触して両者がクラッシュ。横井選手の決勝進出が決まった。ただし、決勝では準決勝のクラッシュの影響で横井選手が走行することができなかった。その結果、単走優勝から順当に勝ち上がり、追走トーナメントでも終始安定した走りを決めていた中村選手が、2019年シーズン以来の優勝を果たした。

また、小橋選手の3位獲得により、D1史上最年少でのチャンピオンを獲得。第8戦を待たずして、ドライバーズチャンピオンが決定することとなった。

■D1GP 第7戦筑波 最終順位
1.中村直樹(Crystal H.E VALINO N-style)
2.横井昌志(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
3.小橋正典(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
4.田中省己(SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRE)
5.北岡 裕輔(TEAM MORI)
6.日比野哲也(SAILUN TIRE SUNRISE)
7.藤野秀之(Team TOYO TIRES DRIFT - 1)
8.末永正雄(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
9.内海彰乃(SAILUN TIRES DIXCEL MOTORSPORT)
10.末永直登(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)

シリーズチャンピオンの小橋正典選手が実力を見せつけて単走、追走ともに優勝を飾り完全制覇!

D1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFTD1GP Rd.7, Rd.8 TSUKUBA DRIFT第7戦でドライバーズタイトルが決定。しかし、単走のチャンピオン争いについては横井選手と小橋選手のどちらが獲得するのかに注目が集まる。そして、2020年シーズン最終戦となることからも各選手の全力の走行に期待が高まる。

いよいよ単走がはじまり、横井選手はAグループで登場。2本目で98.8点を記録して暫定トップとなる。前日に単走優勝した中村選手はCグループに登場。第7戦に続いて好調な走りで、99.2点を記録して暫定トップに踊り出る。しかし、Dグループに登場した小橋選手が2本目の走行で逆転。99.6点でそのまま単走優勝を決めた。一方単走シリーズの争いは、最終的に4位に入った横井選手が逃げ切って単走チャンピオンを獲得した。

追走トーナメントでは、ベスト8の注目は小橋選手と人気No.1の川畑真人選手の対決。残念ながら、川畑選手はマシントラブルが発生し小橋選手が勝ち上がった。また、ルーキーの蕎麦切広大選手が日比野哲也選手と対戦、蕎麦切選手が見事に追走で初勝利を収めた。

ベスト4では、D-MAXのチームメイトバトルが実現。横井選手と末永正雄選手が対戦し、横井選手が勝利した。そして、準決勝で小橋選手と横井選手の因縁のカードが実現。1本目は後追いの横井選手がマシントラブルによってスピンアウト。後追いで小橋選手がきっちり走行して決着。小橋選手が決勝に進んだ。

決勝は前日同様に勝ち上がってきた中村選手と小橋選手の対決。両者ともに1本目と2本目ともにビタビタの追走を決める。結果僅差で小橋選手が勝利、シーズン5勝目を獲得し斎藤太吾選手の持つ年間勝利数タイの記録となった。

2021年シリーズは4月24日に奥伊吹で開幕、奥伊吹2回を含めた年間10戦で開催予定

D1 GRAND PRIX Rd.1 OKUIBUKID1 GRAND PRIX Rd.1 OKUIBUKI2020年シーズンはコロナ禍での開催の遅れなど、スケジュールも大幅に変更となったD1GP。約3ヶ月後には奥伊吹での開幕が控えており、新しい戦いがはじまる。2021年シーズンはすべてがダブルファイナル(※土日決勝)となることから、より過酷な戦いになることが予想される。

単走チャンピオンで年間2位となった横井選手を筆頭に、最年少王者となった小橋選手の勢いを誰がとめるのか。そしてTeam TOYO TIRES勢の逆襲にも期待が高まる。2021年シーズンもD1GPから目が離せない。

■D1GP 第8戦筑波 最終順位
1.小橋正典(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
2.中村直樹(Crystal H.E VALINO N-style)
3.齋藤太吾(FAT FIVE RACING)
4.横井昌志(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
5.松井有紀夫(Team RE雨宮 K&N)
6.北岡 裕輔(TEAM MORI)
7.日比野哲也(SAILUN TIRE SUNRISE)
8.松山北斗(FAT FIVE RACING)
9.藤野秀之(Team TOYO TIRES DRIFT - 1)
10.蕎麦切 広大(TEAM SHIBATA SAILUN TIRE)

■D1GP 2021年シーズン ドライバーズランキング
1.小橋正典(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
2.横井昌志(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
3.藤野秀之(Team TOYO TIRES DRIFT - 1)
4.日比野哲也(SAILUN TIRE SUNRISE)
5.中村直樹(Crystal H.E VALINO N-style)
6.川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT - 1)
7.末永直登(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
8.田中省己(SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRE)
9.齋藤太吾(FAT FIVE RACING)
10.松山北斗(FAT FIVE RACING)

《後藤竜甫》

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