【F1】2022年のレースシートが全確定…アルファロメオからF1史上初の中国人選手誕生へ

アルファロメオ(写真先頭)は来季、周冠宇をレースドライバーとして起用する(写真は2021年F1サンパウロGP、写真のアルファロメオに乗っているのは#99 アントニオ・ジョビナッツィ)。
アルファロメオ(写真先頭)は来季、周冠宇をレースドライバーとして起用する(写真は2021年F1サンパウロGP、写真のアルファロメオに乗っているのは#99 アントニオ・ジョビナッツィ)。全 7 枚

16日、F1に参戦するアルファロメオ・レーシング・オーレン(以下、アルファロメオ)は来季2022年のレースドライバーとして、F1史上初の中国人選手となる周冠宇(チョウ・グアンユー)の起用を発表した。これで来季のF1レースシートがすべて確定している。

2022年のF1レースシート(10チーム20席)を巡るストーブリーグはほぼ決着しており、最後の未決シートを有しているのがアルファロメオと見られていた。アルファロメオはキミ・ライコネンが今季限りでF1から引退し、それに代わる格好で現メルセデスのバルテリ・ボッタスが移籍加入することは決まっていたが、現在はアントニオ・ジョビナッツィが座っているもう1席がどうなるのか、注目を集めていた。

その座を射止めたのは1999年生まれで現在22歳の中国籍ドライバー(出身は上海)、周冠宇(チョウ・グアンユー)だった。周冠宇はフェラーリやルノー~アルピーヌの“アカデミー・ドライバー”として欧州のフォーミュラレースでキャリアアップするなどしてきた選手で、今季のFIA-F2選手権では目下シリーズ2位につけている。今季F1のレースウイークの金曜フリー走行にアルピーヌから出走した経験もある。

F1世界選手権戦の実戦(予選~決勝)を中国人選手が戦うのは周冠宇が史上初になると見られる。また、アルファロメオは来季、レースドライバーをフル刷新するかたちになった。

2018年、当時のFIA F3 ヨーロピアン選手権に参戦していた周冠宇(左)。2018年、当時のFIA F3 ヨーロピアン選手権に参戦していた周冠宇(左)。

来季2022年に向けてF1レースシートの変動はあまり多くなく、10チーム中7チームが今季のペアのまま。“異動”があるのは3チームで、そのうち“2枚交換”は前述のアルファロメオのみだ。“1枚交換”になるのがメルセデスとウイリアムズで、メルセデスにはボッタスの後任として現ウイリアムズのジョージ・ラッセルが移り、ルイス・ハミルトン(残留)と組む。

そしてウイリアムズにはアレクサンダー・アルボンが加入、ニコラス・ラティフィ(残留)とのコンビに。アルボンは2019~20年にレッドブルなどでレギュラー参戦していたドライバーであり、F1実戦復帰になる。つまり、来季の新人は周冠宇のみだ。

2018年、当時のFIA F3 ヨーロピアン選手権に参戦していた周冠宇(中央)。2018年、当時のFIA F3 ヨーロピアン選手権に参戦していた周冠宇(中央)。

今季の新人のひとり、日本の角田裕毅は来季もアルファタウリから参戦する。

そして今季2021年のF1は残り3戦、大詰めを迎えている。ハミルトンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の激しいチャンピオン争いが続いており、最終戦まで目が離せない展開になりそうだ。次戦カタールGPは今週末(現地21日決勝)に開催される。

#7 キミ・ライコネン(アルファロメオ / 2021年F1サンパウロGP)#7 キミ・ライコネン(アルファロメオ / 2021年F1サンパウロGP)

《遠藤俊幸》

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