初代ランボルギーニ カウンタック のデザイナー、自作と時代を語る[動画]

ランボルギーニ・カウンタックLP500(1971年)
ランボルギーニ・カウンタックLP500(1971年)全 7 枚

ランボルギーニ『カウンタック』。1971年に登場したプロトタイプのレプリカが制作されたり、50年ぶりに新型が登場して限定112台が完売したり、2021年はメモリアルイヤーだった。初代のデザイナーはマルチェロ・ガンディーニだ。

ランボルギーニ・カウンタックLP500復刻(2021年)ランボルギーニ・カウンタックLP500復刻(2021年)

カウンタック(地元の発音により近づけた仮名表記にすれば、クンタッチ)のデザイン開発は、車体メーカーのベルトーネに依頼された。ベルトーネのデザイン部門のチーフがガンディーニだった。「車の美学を永遠に変えてしまった」とガンディーニはいう。デザイナーたちがスタイル的にも技術的にも自由に力を発揮していた、いわば特異な時代に生み出されたのがカウンタックだ。

ガンディーニはこの時代に「私に関しては、何か新しいこと、他とは違うことをする、使い古されたスタイルを繰り返さない、というような、課題に対する考え方が変わった」と語る。

ランボルギーニ・カウンタックLP500復刻(2021年)ランボルギーニ・カウンタックLP500復刻(2021年)

1970年代は創造性の時代であり、デザインにとって重要な時代だった。宇宙開発競争から現代的なコンピュータなどのハイテクが誕生し、鮮やかな色彩を用いた幾何学的なパターンがファッションではトレンドになり、個人主義とジェット機の時代が到来した、社会的に重要なさまざまな進歩が見られた時代だった。

しかしデザイナー自身によると、ジュネーブで発表されたカウンタックのプロトタイプ(LP500)は「世界に衝撃を与えた。人は何が起こったのかすぐに理解できなかった。デザインは時代のはるか先を行っていたので、衝撃の全てが伝わったわけではなかった」という。自分のやっていることに個性が必要になってきたとはいえ「受け入れられるかどうかは運や偶然、単にその時の状況による」と、解説する。そのカウンタックがどうやって受け入れられたのか。

ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年)ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年)

クルマは動き始めるとそれまでとは全く違ったシェイプになる、とガンディーニはいう。「クルマが動くと、見える部分と見えない部分があたかも同時に見えているような映像になる。脳は複合的なイメージを得る。すぐにカウンタックはその価値が認められ、人はスーパースポーツカーの常識を覆した1台を目撃していることに気がついた」。クルマは走るもの、このことは全ての人が知っておくべきだ、とガンディーニ。

さらにガンディーニは、「当時の人は、カウンタックのような粗野で荒々しいイメージに慣れていなかったが、すぐに認知された。なぜならカウンタックの後、何年もこれほど印象的な車は登場しなかったからだ」ともいう。カウンタックは「身近な製品の革新であるだけではなく、新たなスタイルとなり、生活そのものに影響を与えた」。

ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年)ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年)

「車は夢であり、空飛ぶ絨毯であり、家でもある。他の製品ではあり得ない魅力を持ち続けている」


ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年)ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4(2021年) [動画]初代ランボルギーニ カウンタック のデザイナー、自作と時代を語る https://www.youtube.com/watch?v=b6fe8MwdhbU

《高木啓》

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