1名乗り軽量スポーツカー『Mono』、重さ555kg…150台目を納車

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」
BAC『Mono』の150台目となった「mono R」全 10 枚

英国のBAC社は1215日、シングルシーターの軽量スポーツカー『Mono』(モノ)の150台目を顧客に引き渡した、と発表した。150台目は、サーキット性能を極めた「Mono R」だった。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

◆英国ではナンバープレートが取得でき公道走行可能

BAC社は、ブリッグス・オートモーティブ・カンパニーの略だ。イングランド北西部チェシャー州在住のブリッグス兄弟が設立し、スポーツカーを少量生産している。その名前を有名にしたのが、2011年春に発表された初代Monoだ。

Monoは、英国の伝統を受け継ぐライトウェイトスポーツだ。フォーミュラマシンを思わせる1名乗りのボディはカーボンファイバー製で、車両重量は580kg。サスペンションはザックス製で、サーキットの特性に合わせた細かい設定変更ができる。ブレーキはAPレーシング、アルミホイールはOZレーシング。一見するとサーキット専用マシンだが、英国ではナンバープレートが取得でき、公道走行も可能だ。

エンジンは英国のレース用エンジン、マウンチューン製の2.5リットルの直列4気筒ガソリンで、最大出力305hpを引き出す。096km/h加速2.8秒の優れたパフォーマンスを実現していた。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

096km/h加速2.5秒で最高速は273km/h

このMono2世代目モデルの頂点に位置するのが、Mono Rだ。Mono Rは、世界限定30台が生産される予定で、今回納車されたのは、その29番目の車両だった。Mono Rは、すべてのボディパネルがゼロから開発され、44の特注カーボンパーツが新設計された。ノーズの中央に取り付けられたLEDヘッドライトは、正面の面積を減らしている。全高は20mmダウンした。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

マウンチューン製の2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力が38hp引き上げられ、343hpを獲得する。フォーミュラマシンにインスパイアされた「ラムエアインレットシステム」は、スロットルボディとシリンダーヘッドシステムに加圧空気を供給してパワーをさらに高める。さらに、高性能なドライブバイワイヤーモーターが、より迅速なスロットルレスポンスを可能にした。

排気量1リットルあたりのパワーは138hp。公道走行モデルの自然吸気エンジンとしては、世界最高という。エンジンの許容回転数も7800rpmから8800rpmに上げられた。096km/h加速は0.3秒短縮され、2.5秒で駆け抜ける。最高速は273km/hに到達する。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

◆ボディパネルにグラフェン強化カーボン採用した世界初の量産車

Mono Rは、すべてのボディパネルにグラフェン強化カーボンファイバー採用した世界初の量産車だ。革新的な素材を使用することで、繊維の構造特性が向上し、ボディパネルがより強く、より軽くなり、熱に対する性能が向上しているという。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

また、Mono Rは、標準のMonoよりも25kg軽量化され、車両重量は555kgに抑えられた。1トンあたり618hpという優れたパワーウェイトレシオを実現した、と自負する。

29番目のMono Rと示すために、ノーズとリアアーチには、「R29」の文字が添えられた。特注のサテンリキッドシルバーのカラーリングには、サテンカーボンのBACロゴが入る。リアウィングや、ミラー、ディフューザー、には、ハイライターイエローのアクセントを配した。足元には、軽量設計のカーボン複合素材製ホイールを装着している。

BAC『Mono』の150台目となった「mono R」BAC『Mono』の150台目となった「mono R」

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 水平対向8気筒エンジン搭載バイクは世界唯一、中国長城汽車の「SOUO」ブランドが発表
  2. 6年ぶりビッグネーム復活!? 新開発のV12エンジンが搭載されるフラッグシップGTとは
  3. VWの小型ミニバン『キャディ』、改良新型を生産開始…5月末ドイツ発売へ
  4. スズキ スーパーキャリイ 特別仕様は“For Your Work Buddy”…デザイナーの思いとは?
  5. KGモーターズ、超小型モビリティの車名を『mibot』と発表
  6. トヨタ『シエンタ』対応の「車中泊キット」一般販売開始
  7. BMWの新型車、ティザー…実車は5月24日発表へ
  8. MINI ハッチバック 新型の頂点「JCW」、今秋デビューへ…プロトタイプの写真を公開
  9. 「トゥクトゥク通学」学生の問題意識から生まれたレンタルサービス、実証試験を開始
  10. 【メルセデスベンツ EQA 新型試乗】“EQ感”がより増した、シリーズ最小モデル…島崎七生人
ランキングをもっと見る