日立ソリューションズが打ち出す、「フロントローディング」という名の開発効率化…オートモーティブワールド2024

日立ソリューションズ ブース(オートモーティブワールド2024)
日立ソリューションズ ブース(オートモーティブワールド2024)全 8 枚

ソフトウェア開発の手法として「Vモデル」は、SDVが取り沙汰される以前から存在してきた。ソフトウェア開発では広く知られた手法でも、開発とテストそれぞれの工程の対応関係が、そのままバーチャルとリアルに置き換えうる自動車の開発プロセスでは、殊更に厳密な適用が求められ、意識されている。ようは安心安全が期されるプロダクトである以上、非従来的な開発プロセスや進め方には、抵抗感や障壁は少なからず生じる、というところだ。

オートモーティブワールド2024において、日立ソリューションズは「フロントローディング」というキーワードを強調していた。これは昨日今日からSDV開発の流れにのったシステムベンダーとして、開発ツールをただ供給するのではなく、製造業のDXやデジタル革新、スマート化における課題解決を長らく扱ってきた知見やノウハウから、SDVという大規模開発を効率化する、そんな差別化メッセージといえる。

具体的な例としては、Vモデルの後半部分、HILSや実車での実験・検証結果を、前半のMILSやSILSの過程で影響確認して、開発を前倒しすることをフロントローディングと呼んでいる。そのひとつが1月10日発表の、オートモーティブワールドのブースで展示された「モデルベース開発ソリューション」の「時系列データ自動テストソフトウェア」だ。既存データによる期待値と新たなシナリオによるテスト結果を、相関係数と許容誤差を用いて自動比較することで、工数を削減できるとしている。


《南陽一浩》

南陽一浩

南陽一浩|モータージャーナリスト 1971年生まれ、静岡県出身。大学卒業後、出版社勤務を経て、フリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・服飾等の分野で日仏の男性誌や専門誌へ寄稿。現在は活動の場を日本に移し、一般誌から自動車専門誌、ウェブサイトなどで活躍している。

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