本田技研工業の研究開発を担当する本田技術研究所は、世界で初めての全天候型車対車衝突実験施設を栃木研究所内に完成させた。
実際の事故場面を想定してクルマどうしをぶつける車対車の衝突実験施設は、国内ではトヨタ自動車と財団法人日本自動車研究所が保有しているが、いずれも屋外型。実験が天候に左右されるほか、財団法人の施設は予約制であるため開発スケジュールが予定通りいかないケースもあるという。
本田がつくった施設は屋内型であるため、天候に左右されず衝突実験を行える。当面は自社の実験のみに使用し、他社への貸し出しはしない方針。実験施設は15度きざみでさまざまな角度からの衝突実験が行えるため、実際の事故でどのようにクルマが壊れるか、よりくわしいデータが得られるという。