新型『シビック』シリーズはアメリカ、カナダでも同時発売される。生産の世界同時立ち上げはかなり難しいとされており、ホンダの取り組みは画期的なもの。「アメリカでこのクルマを1年で43万台売る」(吉野社長)というホンダの意気込みが強く感じられる。
商品面でもアメリカ市場重視の色合いが濃い。ミニバン並みの居住空間を実現した今回のシビックは、シフトノブをインパネに組み込んだことで、ウォークスルーを可能にした。しかしこの設定は日本と欧州向けの5ドア車だけ。アメリカ市場で最も売れるセダンは従来型のフロアシフトのままだ。
当初セダンでもインパネシフトを採用する方向だったらしいが「フロアシフトでないとアメリカの顧客には売れない」という販売サイドの意見に押し切られたという。業績がアメリカだのみのホンダに選択肢はなかったようだ……。