新型『イプサム』は全体にプレーンな印象のデザインで、先代の特徴でもあったボディサイドまで廻り込んだリアガラスは継承されなかった。新しくする以上は思い切って先代にとらわれずに最良のものを、と考えた末の結果だという。
「先代のイメージを持ってきても1〜2年はいいんですが、その後になると息切れしてしまうんですよ。『セルシオ』でも先代と同じようなデザインは長持ちしなかったでしょ」と語るのは新型『イプサム』のデザインのまとめ役であるトヨタ車体株式会社デザイン部の近藤秀雄部長。
ヘッドライト、リアコンビともにライトはキラキラしたカットの最近のトヨタ車らしいモノになっている。デザイン初期にはヘッドライトが4灯であることをもっと強調する段のついた輪郭だったが、全体のイメージにそぐわないということでコブがだんだん滑らかにされ、現在のカタチに落ち着いたらしい。
同一のモチーフが与えられたリアコンビランプは、展示車では一番内側のランプもブレーキランプとして点灯していたが、寒冷地やヨーロッパ仕様ではここがリアフォグランプになるのだという。