ダイムラー・クライスラーはアメリカ陸軍と共同で、ダッジ『ラム』ハイブリッド・ピックアップトラックの軍用仕様を開発する。制式採用は2002年4月の予定。
このクルマは、2002年型ダッジ・ラム2500にディーゼル-電気ハイブリッドシステムを装備するもの。ディーゼル-電気両方の動力を同時に使って走行することもできるし、車載バッテリーの電力のみで走行することもできる。電気走行状態だと、発熱や騒音の小さいステルス車両になる。
モーターやバッテリーに電力を供給する車載発電機の出力は最大30kW、定格出力20kW。一般家庭の4〜8軒に相当し、野営地では地上の各種設備に電力を供給する。車両重量は120kg前後増加するが、同程度の能力をもつ従来の発電機は重さが1トン以上あり、これを別の車両で運ぶより効率がよい。
ダイムラー・クライスラーは民生用ダッジ・ラム「HEV(ハイブリッド電動車両)」の量産計画をさきに発表しており、こちらは2004年の発売となる。燃費は従来の駆動システムより20%向上するという。