埼玉県警は6日、県警本部のホストコンピューターの通信回線に不具合が生じ、警察署での免許証更新作業がストップしたことを明らかにした。詳細な原因は判明していないが、今年4月1日にも運転免許センターに導入したばかりの新規取得者向け交付システムで同様のトラブルが発生している。
埼玉県警・運転免許センターによると、この日のトラブルが発生したのは6日の午前8時30分ごろだったとみられる。県警本部内に設置された免許取得者のデータを収めたサーバーと、県内の警察署(31署)に設置された免許証更新用端末との間でデータのやり取りが全くできない状態となり、警察署での免許証更新が事実上不可能となってしまった。
埼玉県警の免許発行システムは今年4月に新システムへの移行を行ったが、導入初日には鴻巣市の運転免許センターで新規取得者向けのデータ自動登録システムが突然停止。手作業で個人情報を入力することになり、約300人に免許証の即日交付ができなくなるというトラブルに陥った。今回のトラブルはそれに続くものだが、サーバー自体は稼動しているため、「トラブルの原因は通信回線の異常としか考えられない」としているが、原因は不明のまま。
免許の更新に警察署を訪れた人に対しては「即日交付できない」という説明を各署で行い、必要な場合には期間の延長措置を行ったとしている。今回のトラブルで何人に影響が出たのかは不明だが、県警では少なく見積もっても数百人単位だろうとしている。