「事故を起したんですか?」---名古屋のミキサー車事故、運転手は記憶なし?

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愛知県警は7日、名古屋市中心部で発生し、歩行者3人と運転手1人が死傷したコンクリートミキサー車の暴走事故について、運転していた女が救出直後に「私、事故を起したんですか?」と救急隊員に質問していたことを明らかにした。

女は「低血糖の発作で意識を失ったかもしれない」とも話していたとされており、警察ではインスリン摂取による低血糖意識障害が原因で事故が起きたことはほぼ間違いないとみている。

この事故は6日の午前9時50分ごろに名古屋市の中心部で発生している。名古屋市中村区名駅5丁目付近の堀川に架かる桜橋の歩道に大型コンクリートミキサー車が突っ込み、欄干に激突したというもの。

事故当時に歩道を歩いていた女性3人のうち、2人がクルマに押し潰される形で死亡、1人が軽いケガを負った。ミキサー車を運転していた28歳の女は事故直後に運転席から車外放出され、5m下の川に転落していたところを救助されている。

このミキサー車は事故直前に蛇行しながら走っているところを複数のドライバーが目撃。赤信号を無視して交差点を通過した直後、進路を斜めに変えて5車線を横切るようにして歩道に突っ込んだという。

運転していた女には糖尿病の持病があり、低血糖の発作を起して入院していたという前歴があることから、警察では今回の事故もインスリン摂取による低血糖意識障害が原因ではないかとして関係者から事情を聞いてきた。この結果、女を川から引き上げた際に救急隊員が「私、事故を起したんですか?」と尋ねられていたことが新たに判明した。

救急隊員は頭を強打した可能性が高く、それゆえに事故発生を認識してないとその際には判断したが、救急車で搬送している際に低血糖発作の可能性を自ら示唆していたらしい。

また、女が勤務する会社の社長も警察の調べに対し、「これまでに何度も意識を失って倒れることがあったようだ。ただし仕事には影響がないということで職場復帰させた」と説明し、以前から意識障害を起こしていたことを認めている。

糖尿病の患者はインスリンを摂取することで血糖値を下げるが、インスリンを過剰に摂取した場合には一気に血糖値が下落し、意識障害を起こすことがある。これを防ぐためには飴などを口に含んで糖分を維持するなどの一時的な回避方法が存在するが、女がいつどのようにしてインスリンを摂取したかなどについてはまだ判明していないという。

《石田真一》

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