ボルボは、スウェーデンにあるセーフティ・センターにおいて、事故の際に妊婦と胎児の安全を守る研究に着手した。“リンダ”と名付けられた臨月の妊婦の人形による衝突実験によって、より安全なシートベルトの開発のためのデータを収集している。
現在の3点式シートベルトでは、妊婦が事故にあった際に、胎児に与える影響が大きいという。柔軟性の高い子宮は、事故の際にはおなかの中で大きく揺れるだけだが、この際に胎盤が外れてしまい、胎児に十分な酸素が行き渡らなくなってしまう。
また、子宮が動いたときに、胎児が妊婦の骨盤の骨にぶつかって、けがをするおそれもあるという。こうした問題は、すでに指摘されてきたことだが、その解決に向けて動き出したのは、ボルボが初めて。その研究成果に期待したい。