大阪府警は14日、これまで20年連続で全国ワースト1を記録していた「自動車盗難」の被害件数が2003年は減少し、9865件を記録した愛知県に続く全国ワースト2位となったことを明らかにした。
しかし、同様にワースト1を記録していた「ひったくり犯罪」については今年も1位の座をキープ。不名誉なV28を記録することになった。
これは大阪府警・街頭犯罪対策室が公表したもの。昨年1年間に大阪府内で発生した自動車盗難事件の件数は9635件で、2002年よりも923件(9%)も減少し、ワースト1位の座は9865件を記録した愛知県となった。
2003年の自動車盗難件数が減った理由としては、「車両自体の盗難防止対策が徐々に進んで盗難しにくくなったこと」が最も大きいが、「海外に盗難されたクルマを密輸出していた窃盗グループを複数逮捕し、組織の壊滅を目指したこと」、「盗難の多い月極駐車場などに防犯カメラを設置し、心理的な抑止効果を図ったこと」なども理由に挙げている。
自動車盗難はこうした取り組みもあって減少したが、もうひとつの街頭犯罪である「ひったくり犯罪」については昨年1年間で7820件を記録。ワースト2位を記録した東京都よりも2077件(36%)も上回り、堂々のV28を達成する結果となった。
ただし、こちらも増加傾向には歯止めが掛かっていることが確認できており、大阪府警では「ひったくり犯罪を抑止するためには、原付バイクの盗難件数を減らしたり、少年非行そのものを減らしていく必要がある。これらについても徐々に減少してきており、ここ2〜3年でワースト1位の座は返上してみせる」と意気込んでいる。