【D視点】トヨタ『クラウン』…主役交替を意識したか?

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】トヨタ『クラウン』…主役交替を意識したか?
【D視点】トヨタ『クラウン』…主役交替を意識したか? 全 13 枚 拡大写真

★新型クラウン、モデルチェンジの裏読み

近頃の話題は、ミニバンやSUV、あるいはメルセデスベンツ、BMW、ジャガーなどの高級欧州車に限られていた。国産普通車のトヨタ『クラウン』クラスは蚊帳の外であったが、「ゼロクラウン」で久々に話題の中心になっている。その秘密を探ってみる。

12代目クラウンは、これまでの長い歴史の原点に戻り、ゼロからスタートしたといっている。言葉ほどではないにしても、これまでのクラウンとは一線を画していることは感じられる。

クラウンは、高価額にもかかわらず月間数千台を販売する量販車で、トヨタのドル箱のひとつ。そんな儲け頭のクルマのテイストを変える、無謀とも受け取られかねない冒険自体が目を引く。クラウンユーザーの高齢化と意識変化、高級輸入車の攻勢など、お家の事情をいろいろ詮索するのも興味を倍化させる。また財務的に余裕のあるトヨタしか出来そうも無いことだと悔しがる、マゾ的な楽しみ方もある。

かの有名なポール・フレールもそうであるように、自動車評論家は元レーシングトライバーないしはクルマ好きが多く、自動車評論も自然、走りが主体となってくる。ひたすら静かで、ふわふわした乗り心地のクラウンは、自動車評論家にとっては、まな板に乗せにくい厄介な代物であったに違いない。

今度のクラウンは、少なくも見かけからは欧州、とりわけドイツ系の高級外車のにおいがするので、料理したくなる存在となったことは確かだ。

しかし、これまでのクラウンのユーザーは、ほどほどの収入と社会的地位にふさわしいセット物の一個のアイテムとしてクラウンを購入していたようにも見受けられるので、自動車評論家の興味や評価など、どうでも良いのかもしれない。が、新型ではクルマに関心をもつ層がクラウンに興味を示す可能性も高い。

1/3★新型クラウン、モデルチェンジの裏読み
2/3★クラウンが“小セルシオ”になった
3/3★ゼロ・クラウンはゼロ・デザインか

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  3. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  4. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  5. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  6. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  7. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  8. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  9. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  10. ホンダが新型EVの『e:NP2』を中国で発売…北京モーターショー2024にも展示
ランキングをもっと見る