2日に行われた日産『ムラーノ』を含む新型車6モデルの発表会では、『ティーダ』を皮切りに『フーガ』にも採用される予定の次世代型カーウイングス対応ナビが展示されていた。
注目すべきは携帯電話とデジタル機器をワイヤレス接続する無線規格「Bluetooth」(ブルートゥース)に対応したことだ。
これまでのカーウイングス対応ナビでは、有人オペレーターサービスの「コンパスリンクライト」や、情報サービスの「Auto DJ」、そしてハンズフリー通話を利用する場合は、携帯電話をコネクタで接続して利用するようになっていた。
フーガで採用される次世代型のシステムでは、ブルートゥース内蔵の電話が車内にあれば、コネクタで接続することなくワイヤレスでこれらのサービスを利用できる。
これについて日産自動車・技術企画部の金須則之主査は「これまでのコネクタ接続では、車内に携帯電話を忘れてしまう人が多く、これを何とかしたいと考えておりました」と説明する。
当日のデモンストレーションでは、センターコンソールを模した箱にNTTドコモ『F900iT』が収められていたが、実際には車室内のどこに置いてあっても使えるという。ブルートゥース内蔵の携帯電話機をポケットに入れておけば、コンパスリンクライトでオペーレーターにルートの設定を頼み、データのダウンロードまで行える。ちなみに昨年8月にいち早くブルートゥースハンズフリーシステムをナビに搭載したトヨタ車はハンズフリー通話のみ対応でデータ通信は車載のDCM通信機を利用する。
「ハンズフリーにしても、データ通信にしても、ドライバーが普段使っている携帯電話で手間無く行えることがベストです」と金須主査。
「専用のデータ通信ユニットを搭載すると、この分の利用料金が新たに発生しますし、それが使いやすいものとはいえない状況にあります。以前からブルートゥースが使えればベストと弊社では考えてきましたが、携帯電話キャリアの方がようやく追いついてくれました」
複数のブルートゥース内蔵の携帯電話が車室内にあったとしても、使用できる携帯電話は1台のみ。使用前にはナビに登録する作業が必要になる。