搭載エンジンは、V8の4.6リッターとV6の3.6リッターの2機種。V8エンジンは新世代キャデラック用に改良が加えられたノーススターエンジンで、パワー&トルクも238kw/420N・mにまで向上している。
当然ながら余裕の動力性能で、重量級のボディを苦にすることなく、グイグイ加速する豪快な走りを示してくれる。クルージングに入れば、排気量のゆとりから回転数は低く抑えられ、高級車らしい静かで滑らかな走りが可能だ。
新開発のV6エンジンは、吹き上がりのフィールが軽快で、とても好感の持てるもの。189kw/342N・mのパワー&トルクは、V8ほどの余裕はないものの、実力的にはじゅうぶんにボディに見合っている。軽快さや価格の安さを考えると、トータルでお勧めできる一台だ。
足まわりはパーソナル設定によって切り替えが可能な電子制御式で、硬めの設定を選ぶとけっこうしっかりした感じの乗り味になる。かなりスポーティな印象の味付けである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★☆☆☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。