新型ホンダ『シビック』(22日発表)のデザインについて、エクステリア担当の織田達哉デザイナーは、「フォワードキャビンのモノフォルムですが、ただのモノフォルムではなく、スポーティなモノフォルムを目指しました」と語る。
「キャビンを前後に絞り、フードをシンボリックな形にし、フロントフェンダーとリアデッキの張り出しを強調。モノフォルムながら3ボックスに見えるようにしています」。
この前進したキャビンは、エンジンルームレイアウトなど、設計との仕事も大変だったのではないだろうか?
「実はここにサスペンションの頭が来て、ここにメンテナンスリッドがあります」。織田さんが指差したのは、なんとAピラーの付け根だ。こんなに前進しているAピラーは、セダンとしては異例だろう。
「実はホンダでは『NSX』の次に寝ているフロントウィンドウなんです。全世界で作ることを考えると、サイズもこれが最大で、あと5mmどちらかに大きいともうだめなぎりぎりのサイズなんです。この広いフロントウィンドウを拭くために、対向式のワイパーも採用しています」。
フォワードキャビンのモノフォルムは、デザイナーと設計が一丸となって取り組んだ結果なのだ。