明日のカーデザイナーを探し求めて、フェラーリとピニンファリーナが開催した国際デザインコンテスト「神話の新コンセプト」のウイナーは、日本の永里大輔さんら3大陸の4作品に決定した。18日、フェラーリが発表した。
デザインコンペは1月から、世界の有力デザイン学校4校を指名して開始した。参加学生の国籍は13カ国に及ぶ。未来のフェラーリはコスモポリタンだ。
4校はCCS=カレッジ・フォア・クリエイティブ・スタディーズ(アメリカ、デトロイト)、コベントリー工芸大学(イギリス)、IED=ヨーロッパ・デザイン学院トリノ校(イタリア)、そしてTCA=東京コミョニケーションアート(日本)。
各校で学内選抜を経た5作品づつ、計20作品の1/4スケール立体モデル、スケッチ、コンセプト説明文が最終選考に臨んだ。
デザインの課題は、国際的な定評を得ている現行ミッドシップ8気筒とフロントエンジン12気筒フェラーリに対し、刺激的な代替案を提案すること。フェラーリと認識でき、ブランドにふさわしい価値を備えていれば、創造は自由。優秀作品4点は次の通り。
●『ミレキリ』 IED:ロイス・アグリョ(スペイン)、フェリックス・ヒリー(ドイツ)
●『フィオラノ』 コベントリー工芸大:ロブ・バタムス(イギリス)、トム・ハードマン(イギリス)、ディビッド・イマイ(アメリカ)
●『トレ・ディビーゾ』 TCA:永里大輔(日本)、キム・テキュン(韓国)、八窪ヒロアキ(日本)
●『アスカリ』 IED:マヌエレ・アンプリモ(イタリア)、ベアネル・グルベル(イタリア)、ユ・ジェチュル(韓国)
ウイナーにはフェラーリかピニンファリーナでの研修の機会が与えられる。
選考委員は実際に量産型フェラーリのデザインを決定している役員やマネージャー。フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモロ(社長)、ジャン・トッド(ジェネラルマネジャー)、ドナート・ココ(コンセプトデザインチーフ)、ピニンファリーナのセルジオ・ピニンファリーナ(会長、イタリア終身上院議員)、ケン奥山(デザインディレクター)ら。