ガソリン小売価格がガロンあたり3ドル(リットルあたり90円)を超え、大型SUVの売れ行きの落ち込みは止まる所を知らない。そんな中、一部のフォードディーラーではエクスペディションの購入者に対し、ガソリンカード6000ドル(68万円)分を進呈、というキャンペーンを開始した。
『エクスペディション』にはすでに4000ドルの値引きインセンティブがついているため、総額1万ドル(114万円)の大型インセンティブとなる。この背景にあるのは、昨年比で33%の売り上げ減、というエクスペディションの販売成績で、ディーラーにとっても在庫処理のための大決断となっている。
GMでも同様で、シボレー『サバーバン』に対してメーカーによる5000ドルの値引きに加え、ディーラー単独で2000ドル(総額80万円)のキャッシュリベートを上乗せするところが出て来た。
それでも、大型SUVの1回あたりの給油額が70ドルから80ドル(8000円から9100円)という現状で、顧客を引き戻すのは相当に困難なようだ。
フォードでは「ハイブリッドモデルが昨年比で115%の売り上げを達成している」と今後に期待をかけるが、それでも先月にフォードが販売したクルマの総数26万2000台に対し、ハイブリッドはわずか3400台。ハイブリッドの価格が販売のネックとなっていることは明らかだ。
4月期の売り上げでダウンを記録したGM、フォードに対し、トヨタとホンダは微増となっており、日本のメーカーとの格差はますます開きそう。