日産自動車が11月に投入する新型『スカイライン』から採用される新世代カーウイングスで採用される3つの世界初機能には、SKYプロジェクトの取材時に明らかになったプローブ情報のリアルタイム推定補完技術も含まれる。
プローブシステムの採用も「ネットの力を活用する」という新世代カーウイングスのコンセプトに沿う。新旧カーウイングスユーザーがネットワークされるわけである。
プローブシステムはホンダが先行して採用し、蓄積データも1億5000万キロに達しているが、後発の日産の技術は実測データの網羅性や密度の問題を、推定補完技術で補う方式でもVICS情報提供道路以外の渋滞情報をフォローする。
「プローブ情報をアップロードする車載端末は、11月のスカイライン以降のモデルチェンジ車両に搭載される『06IT』と呼ばれる純正HDDカーナビゲーションのみ。2002年登場の初代カーウイングス端末は、プローブ情報を送信することも受信することもできない。2004年登場の『04IT:最速ルート端末』では送信機能はないが、06端末の普及に従ってプローブシステムの効果がもたらされてゆき最速ルートの精度が上がる」(日産自動車プログラムダイレクターオフィス小泉雄一主担)
実は、06IT端末では「最速ルート」がクオリティアップしている。「ルート探索ロジック」が刷新され、「プローブ情報の有無にかかわらず『04IT』の最速ルートよりも06ITの最速ルートの方が旅行時間予測が正確で、より最速なルートを推奨してくれるはず」(小泉主担)というおまけもつくのだ。