スズキのレーシングスポーツへのチャレンジは勢いづいている。ジュニア世界ラリー選手権(JWRC)に2004年から参戦すると僅か3年で優勝へ。東京オートサロン展示の『スイフトSUPER1600』は2004年から実戦に投入されている。
2005年は“熟成が足りず”やや不本意な結果に終わったものの、2006年は大躍進。年間ポイントランキングで2位から4位までを占めた。惜しくもシーズン優勝は逃してしまったが、ランキング1位のルノー『クリオ』(日本名『ルーテシア』)との差はたったの1ポイント。スズキの躍進を象徴するクルマだ。
エンジンは水冷4気筒16バルブDOHC、1598ccながら最大出力218ps(160kW)を絞り出す。それもレギュレーションに定められた9000回転以下での数値で、これはJWRC最強と言われている。しかも車両重量は最低ラインの1000kgと、驚くべくP/Wレシオを達成している。独立懸架サスペンション、綿密に計算されたロールゲージなど、あらゆる面で勝つためのノウハウを蓄積した。
これらの実績をふまえ、スズキはいよいよ市販車ベース最高峰のWRCへチャレンジする。