ダイムラークライスラーは14日、北米クライスラー部門の生産能力削減や1万3000人に及ぶ人員削減計画を発表した。ツェッチェ社長は「いかなる選択肢も排除しない」としており、部門売却の可能性も出てきた。
生産能力は米デラウェア州の組立工場閉鎖などにより、年40万台規模を削減する。これに伴い生産要員1万1000人およびホワイトカラー2000人を今後3年間で削減する。新車開発の強化も進め、2008年までの黒字化を目指す。
クライスラー部門の06年決算は、北米での販売不振により営業損益が11億1800万ユーロ(約1770億円)の赤字に転落した。逆にリストラで黒字転換したメルセデス乗用車部門と明暗を分けた。
ダイムラークライスラーは1998年に合併して誕生したが、両部門がそろって好業績をあげたのは初年度だけで、合併効果が出ていない。