プジョー『308』は大きすぎる……、そんな印象を持つ人もいるはず。何しろ先代『307』に対して全長で80mm、全幅で60mmもの拡大だ。207に代表されるコンパクトさにプジョーの魅力を感じているならなおさらだろう。が、ボクはハッチバックモデルなら同感だが、新たに加わったSWだと評価は大きく異なる。
「308SW」は3列シートのミニバンであり、多人数乗用車としては最低でもこのぐらいのサイズは不可欠。しかも2/3列目の5席が独立して格納、脱着できる点に実は大きな意味がある。ボクは大型犬と暮らしているけど、これほどペットを乗せるのに最高なクルマはないと感動しきり。
たとえば1/3列目席のみ使い、広大な2列目席フロア部分に愛犬をリヤドアから!乗せられる。愛犬を家族の団欒の中心に据えられるのだ。これなら飼い主も愛犬も楽しく安心。3列目席と2列目席中央を外した”愛犬の”廊下付きフロアアレンジなど自由自在。1.6リットルターボエンジンは回しても静か。乗り心地は魔法のようにフラット。聴覚のいい、揺れを嫌がるペットとドライブするのにこれほど相応しい1台もないのである。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
青山尚暉|モータージャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。第37回東京モーターショーで「MSN東京モーターショー公認ウェブサイト」を手掛ける。ペット、ドライブ、海外旅行関連のウェブサイトのプロデュースなども行っている。