「2008年度グッドデザイン賞受賞記者発表会」(8日、東京・六本木)の終了後、本年度受賞デザイン約70点が展示される「グッドデザインエキシビジョン2008」(10月9日 - 12月7日)の報道公開が行なわれ、同発表会に登壇したトヨタ自動車デザイン本部の須賀厚一氏と本田技術研究所四輪開発センターの長谷川勝氏も内覧した。
エキシビジョン会場では、トヨタ『iQ』の5分の1スケールモデル、ホンダ『FCXクラリティ』のPRディスプレイが展示された。
トヨタ・須賀氏は5分の1スケールの前に立ち、「iQは、従来のクルマにないパッケージで、新たなカテゴリーに挑戦しているので、一般ユーザーはぱっと見ビックリすると思う。が、だんだん見るほどに親しみがわくようなデザインになっている。そういうポイントが本年度の受賞につながっていると思う」と説明。
グッドデザイン賞について「『意識していなかった』というと嘘になる。ここでさらに大賞をいただけたら、iQの優れたデザインを一般ユーザーにより多くの人たちへ伝えられるだろう」と語った。
また、ホンダ・長谷川氏は、「グッドデザイン賞を意識してこのクルマを開発はしてないはずだ。デザインが重要であることは開発責任者以下みな認識していた。このクルマが一番大事なのは『格好』だということも。つまり、とにかくユーザーから見た目で惹かれないと、技術がいくら新しくても興味を持ってもらえない。燃料電池車というのを理解してもらうためにはデザインが重要だということだ」と述べた。
iQとFCXクラリティの生い立ちについては明らかに違いがあるものの、本年度受賞関係者が集まった同会場では両デザイナーともメディア陣から最も注目されていたようで、取材対応に追われていた。