フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは『パサートCC』を発表した。今回、国内導入されるグレードは2グレード。3.6リットルV6の四輪駆動、2.0リットル直列4気筒のターボエンジンの2種類。
先進装備は、V6のみに多く標準装備されるが、価格は、V6の602万円と直4の500万円となり、それほど大きく違わない。
VWジャパンは、パサートCCの国内販売目標台数を明かさず、グレードの販売比率なども見込みは示していない。ひとつだけ言えることは、成長が見込まれるクーペ市場で、新しいセグメントの車のため、未知な部分が大きいという。
ライバル車としては、まず同価格帯の車とした上で、輸入車ではミドルクラスの上級セダンやクーペ。国産車では、ひとつ上のアッパーミドルクラスのセダン、クーペなど、幅広い競合を見込んでいる。価格帯は全く違うがスタイリングに共通点の多いメルセデスペンツの『CLS』については言明はしないものの、ユーザーが比較することも想定しているようだ。
販売戦略としては、上級車種という位置づけのため、わかりやすいアピールとしてスペック満載の3.6リットルV6を用意、ユーザーが検討する中で、経済性や環境対応といった側面から選びやすい2.0リットル4気筒も検討してくれることを願っているという。
なお、2.0リットルモデルもターボを装着して200馬力を発生、パワーでは2.8リットル相当のエンジンに仕上げられている。歴代のフォルクスワーゲン「最速」とうたう3.6リットルモデルに対して著しく非力なものではない。
パサートCCに新しく装備される先進機能のうち、先行車との車間距離を保って走行できるアダプティブクルーズコントロール「ACC」、追突を予防するフロントモニタリングシステム「Front Assist」、プレミアムサウンドシステム「DYNAUDIO」は、3.6リットルモデルのみの装備。オプション設定もないため、これらの装備が必要なら3.6リットルモデルを選ぶしかない。