米国のヘフナーパフォーマンス社はフォード『GT』のチューニングバージョン、『Camilo Pardo(カミーロ・パルド)』を発表した。最大出力900ps超という驚異的なスペックを誇る。
フォードGTはフォード創業100周年を記念して、2005年に1500台が限定生産された。1960年代のルマンなどで活躍した『GT40』のリメイク版で、ミッドシップには最大出力550psの5.4リットルV8スーパーチャージャーを縦置き搭載。その後方にギアボックスとデフを置くというレーシングカーと同じ手法が採用された。
今回発表されたカミーロ・パルドとは、フォードGTを手がけたチーフデザイナーの名前。ヘフナー社とパルド氏のコラボレーションで生まれた最強のフォードGTなのである。
ノーマルでも550psを発揮するエンジンに、ツインターボを追加。ターボ&スーパーチャージャーというダブル過給によって、最大出力900psオーバーという途方もない性能を発揮する。もちろん、足回りはブレンボ製ブレーキとT&A製ダンパーで強化されている。
0 - 200mph(約320km/h)加速は19秒以下の実力。さらに0 - 400m加速では、400m通過時の速度が150mph(約240km/h)に到達するという超1級の性能をマークする。また、同車の開発にはフォードがミシガン州ディアボーンのテストコースを提供するなど、全面協力しているという。
内外装にはパルド氏の手腕がいかんなく発揮されており、赤と白のツートンボディカラー、ゼッケンナンバー、専用リアバンパーなどの採用で、フォードGT40のイメージを再現。内装はクロームシフト、穴開きバケットシートなど、クラシカルな演出が施されている。
この特別なフォードGTはすでに売約済み。オーナーにとっては5台目のフォードGTというから、まさに大富豪のコレクションの1台といったところだ。