トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は、22日の年末会見で「世界経済はまさに危機的状況にあり、自動車の需要減少はスピード、広さ、深さで想定をはるかに超えている」と指摘した。世界の新車需要は今年度下期だけで「前年を450万台程度下回る」との見方を示した。
こうした需要減に対処するため、「能力増強プロジェクトは基本的にすべて延期する」と述べた。渡辺社長は主要なプロジェクトのうち、いずれも2010年に稼動を予定していた米国ミシシッピ工場の稼動延期と、インド新工場の規模縮小を挙げた。
また、当面の生産調整策を強化するため、世界にある75の生産ラインのうち、09年1月以降、16ラインを1直体制にする方針を明らかにした。