08年の米国新車販売…16年ぶりの低水準

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08年の米国新車販売…16年ぶりの低水準
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民間調査会社、オートデータ社の調べによると、2008年の米国新車セールスは1324万2701台で、前年比18%減と大きく減少した。1992年以来、16年ぶりの低水準で、前年実績を下回るのは3年連続だという。

不振が際立っていたのはGM、フォードモーター、クライスラーグループの米国ビッグ3だ。GM(サーブを除く)は293万3451台で、首位の座を守ったものの、前年比は22.6%のマイナス。3位のフォード(ボルボを除く)は190万7864台で20.1%減、4位のクライスラーは145万3122台で30%減。この結果、米ビッグ3の合計シェアは47.5%と史上初めて50%を下回った。

米ビッグ3のシェアを侵食したのは日本車だが、その販売は失速ぎみだ。2位のトヨタは前年比15.4%減の221万7662台で、1995年以来13年ぶりに前年実績を割り込んだ。『ヤリス』(日本名:『ヴィッツ』/『ベルタ』)は20.3%増の10万2328台と過去最高の数字を記録したが、主力の『カムリ』が8%減の43万6617台と伸び悩む。

5位のホンダは『フィット』と『シビック』が好調だったが、前年比7.9%減の142万8765台にとどまった。6位の日産は10.9%減の95万1350台。『タイタン』など、ライトトラック(SUV/ピックアップトラック/ミニバン)系の販売不振が目立つ。

以下、7位のヒュンダイは前年比14%減の40万1742台、8位のフォルクスワーゲン(アウディなどを含む)は4.5%減の31万4318台、9位のBMW(MINIなどを含む)は9.7%減の30万3599台。BMWのMINIブランドは28.6%増の5万4077台と逆風の中で販売を伸ばしている。

10位のキアは前年比10.5%減の27万3397台、11位のマツダは10.9%減の26万3949台、12位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は1.5%減の24万9750台。08年米国初上陸のスマートは2万4622台と流行に敏感な顧客に支持された。13位のスバルは0.3%増の18万7699台と前年実績を上回ったが、これは新型『フォレスター』が売れているためだ。
 
2009年の米国新車販売については、1000万台を下回るとの観測もある。自動車メーカーにとっては、「脱・米国シフト」をさらに進める必要がありそうだ。

《森脇稔》

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