気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年1月21日付
●オバマ米大統領就任、「米国再生に着手」未明に宣誓初の黒人(読売・1面)
●トヨタ社長章男氏発表(読売・1面)
●トヨタ販売台数世界一77年ぶり首位交代(読売・2面)
●フィアットとクライスラー提携を正式合意(読売・8面)
●デンソー11日間一斉操業停止(産経・9面)
●高速道大幅値下げ1000円ドライブ楽しもう(東京・24面)
●トヨタ新体制 改革スピードがカギに、過剰能力や雇用など難題(日経・13面)
●マツダ、雇用調整助成金申請、車販売不振、日産も検討(日経・13面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車が豊田章男副社長が次期社長に就任する人事を正式発表した。未明にはオバマ米大統領の就任式が行われたこともあって、きょうの朝刊各紙は「オバマ大統領就任」が1面トップを飾ったが、豊田章男氏の関連記事も見劣りしないほどの扱いである。
例えば、読売は1面で「14年ぶりの創業家出身のトップ就任」を伝える記事を掲載したのをはじめ、関連記事を2面、9面、11面、さらに人物コラムの「顔」と「非常時の『大政奉還』の意味」とのタイトルで社説でも取り上げている。社説は東京と日経が、人物コラムは朝日、毎日、日経が取り上げた。さらに、産経は「トヨタ大政奉還」、東京は「原点回帰」という連載企画を始めた。
章男氏は1956年生まれの52歳。健康上の不安がない限り少なく見積もっても今後10年は「世界のトヨタ」のトップに君臨する。その章男氏は「現場に一番近い社長でありたい」と抱負を述べたが、それにはトヨタのような肥大化した組織では個々の現場を束ねる「名番頭」を上手に使いこなせるかどうかだろう。その意味では父親の豊田章一郎名誉会長のハンドルさばきは見事だった。