「ポルシェ『911』はロータス『エヴォーラ』のライバルなのか?」。ロータスエンジニアリング社ヴィークルエンジニアリング・ディレクターのロジャーベッカーさんに、そんな質問を投げかけてみた。
「私たちはどこかをライバル視するのではなく、常に自分たちの道を切り開いてきました。今までのロータスの歴史からいっても、どこかからお客さんを取ってくるということは考えていません」
「おそらくこのクルマに関しては購入者の20%はエンスージアストで、ロータスがクルマを出したら買わずに入られない人たちです。過去に、ロータスを買ってくれた人です。しかし、それ以外の80%はこれまでロータスに乗っていた人とは異なるライフスタイルの人でしょう。でも、潜在的にこういうクルマ(ラグジュアリースポーツカー)が欲しいと考えていた人でしょうね」
「そんな意味では、今までとは客層が違うし、ロータスのクルマにしてはユーザーフレンドリーです。ただし、知っておいて欲しいのは、いくらユーザーフレンドリーなクルマでも、エヴォーラはクルマをそのままサーキットに持っていくだけでサーキット走行が楽しめるということです」
ちなみに、3.5リットルエンジンを積み、900万円弱と予想されるエヴォーラに対しポルシェの価格は、3.4リットルエンジンを積んだ2シーターミッドシップの『ケイマンS』が786万円、3.6リットルエンジンを積む2+2の「911カレラ」が1162万円だ(いずれも6MT車)。