2009年12月期に赤字転落となるヤマハ発動機の梶川隆社長は12日の決算発表の席上、緊急の収益改善策を明らかにした。経費とコスト削減の両面で進め、「スピードをあげて取り組む」(梶川社長)方針を強調した。
「経費」については役員報酬や管理職給与のカットも含め、前年より1割削減、06年の水準以下に落とす計画。
また生産や開発などの「コスト削減」は09年12月期の1年間で130億円の削減を図る。従来、事業別の組織で進めていた調達を横断的組織に一本化するなどの取り組みを進める。
このほか、運転資金の圧縮のための減産や設備投資を前期比で33%圧縮するなどの措置も講じる。営業損益は下期にはトントンにもって行く。
通期決算は赤字に陥るものの、今期のフリーキャッシュフローについては「76億円のプラスを目指す」(内山徹雄常務)方針だ。