昨年夏、6年ぶりに復活を遂げたカロッツェリアの通信ナビ『エアーナビ』。初代から連綿と続く”通信とナビゲーションとの融合”は最新モデルであるAVIC-T20でどのように結実したのか。エアーナビ商品企画担当の中根祐輔氏に、T20の新機能と特徴について話を聞く。
◆地図表現を変更 よりハッキリよりクッキリ
----:通信機能付きナビシステムの『エアーナビ』がポータブルの『AVIC-T10』というカタチで昨年復活し、第2世代の2代目である『AVIC-T20』がこの6月に登場しました。外観で見る限りではT20はT10と非常に似ていますが、両者の機能的な違いについて、まず教えてください。
中根:外観上の変更点として、ボディ塗装色の一部変更と、吸盤タイプの取り付けスタンドを新たに採用しています。エアーナビはポータブルと言っても重さがあるので、より簡単に安定して取り付けられるように工夫しました。ハードウェアの基本的なスペックについてはT10と同一ですが、ソフトウェアに手を加えています。
----:外観以上に画面の中が変わった印象があります。
中根:まず、地図表現をより明るく・見やすいものにしています。また、ウィジェット機能を採用し、ガソリン価格や天気情報などのオンラインコンテンツをより利用しやすくしました。
----:カロッツェリアは『サイバーナビ』や『楽ナビ』などのラインナップで見やすい地図を提供していますが、いわば地図やUIの部分で“必勝パターン”をつくり、それに統一するということはないのでしょうか。
中根:サイバー、楽ナビともに多くのお客様に支持いただいておりますので、これらの地図やUIを必勝パターンということもできますが、どのナビでも同じ地図表現を踏襲すればいいというわけでもないのです。液晶の特性やナビのキャラクターといった面も考慮する必要があります。サイバーナビは先進感や品質感を出すためグレー/シルバー基調としていますが、その後に登場した『楽ナビ』はカジュアルさを出すために暖色系の色味で個性を出しました。また、エアーナビについては初代がブルー基調でしたので、2代目のT10についてもそれを踏襲する意味で引き続き採用したという背景があります。
----:エアーナビの地図は楽ナビと比べてクールなイメージですね。
中根:T10は、キャラクター性を持たせるためにブルーの色味がつよい地図としましたが、T20では見やすさに配慮して、背景をグレー基調にしています。
----:T10のリリース時はスクロール速度やタッチパネルのレスポンスに改善の声が高まっていました。その後何度かのファームウエア更新により、操作感の向上を図りましたね。PNDといえどもカロッツェリアブランドに対するユーザーの期待は非常に大きかった、という印象です。
中根:ソフトウェアのチューニングを図りましたので、レスポンスについては十分なレベルに達していると思います。
----:T10ユーザーに向けたバージョンアップサービスもあるそうですね。
中根:はい。通信サービスにご加入いただいている方に限り、バージョンアップを通常1万5750円から5250円に割引する「地図得」キャンペーンを実施します。今回のバージョンアップは、T20相当になるものですのでぜひ実施していただきたいですね。